火曜日の朝は比較的スムーズに起きられた。昨日DIYの材料を揃えた達成感からか、少し気分も軽い。今日はお昼用に久々にお好み焼きを作って持って行くことにした。子供の頃から慣れ親しんだ味で、自分にとっては「手早く作れるけど満足感のあるランチ」の代表だ。
職場での昼休み
昼休み、職場の休憩室でタッパーを開けると、お好み焼きの香ばしい匂いが広がり、同僚たちが興味津々に集まってきた。「え、お好み焼き?自分で作ったの?」と驚かれながらも、少し切り分けて差し出すと、「めっちゃ美味い!」と好評だった。特に藤原が、「お前、料理もできるんだな。意外だわ」と少し悔しそうにしながらも嬉しそうに食べていたのが印象的だった。
こうして一瞬でも周りの空気が和むのを見ると、料理を持ってきてよかったと思える。
夜の写真談義
仕事を終え、夕食を軽く済ませた後、久しぶりに坂井翔太から電話がかかってきた。彼は高校時代からの親友で、現在はフォトジャーナリストとして世界を飛び回っている。電話の内容は、最近撮った写真についての話がメインだった。
「お前の紅葉の写真、見たぞ。霧雨の中で光が映える感じ、良かったな」と言われ、思わず照れ笑い。翔太から写真の具体的なアドバイスや、世界各地で撮った壮大な景色の話を聞くと、自分もまたカメラを持ってどこかに出かけたくなる。
特に彼が話してくれた、インドのガンジス川沿いで撮った朝焼けの写真のエピソードは印象的だった。「あの瞬間を逃したら、きっと一生悔やむって感じだったな」と翔太が言うと、自分も写真を撮る時の緊張感と喜びを思い出した。
今日の気づき
写真もお好み焼きも、どちらも人を引き寄せる力があるのかもしれない。食べ物が職場での会話を生むように、写真もまた誰かと心を通わせるきっかけになる。
電話を切った後、カメラを手に取りながら、週末にどこか新しい場所を訪れてみようと思った。カレンダーに「紅葉再挑戦」と書き込んで、一日を終えた。